セルの値と式
セルは値(数値、文字列、論理値、空値)と式をもつことができます。
- ・数値
- 正の数、負の数、ゼロ、小数
書式は右詰めで表示されます。
- ・文字列
- 文字列を入力するときは一重引用符シングルクォーテーション「'」で囲います。例 'ABC'
試験問題文では文字列であると強調するため「"」ダブルクォーテーションで囲んで書かれます。入力するときはシングルクォーテーションで入力します。
書式は左詰めで表示される。
数値を'1234'と入力すれば数値でも文字列として扱われます。
- ・論理値
- 論理値の真はtrue、偽はfalseと表されます。
- ・空値
- セルの初期状態は空白セルで、空白セルはnullと表されます。とにかく空のイメージ。
- ・式
- 式は評価の結果が数値となる算術式、文字列となる文字式、論理値となる論理式があります。
セルに式を入力すると、式は直ちに評価され、評価された値がセルに入ります。このことから式の文字そのものは参照することはできず、評価された値が参照されることになります。
値や式は厳密には区別されますが、表計算を使用するときは、ほとんど意識して使うことはありません。
算術式
表計算ソフトでは算術演算子を使い、結果が数値となる計算をすることができます。この計算のことを算術式といいますが、算術式の書式についてみていきます。算術式は度々登場していますが、改めて確認です。
表計算ソフトで用いる算術演算子は加算、減算、乗算、除算、ぺき乗の5つです。数学でもおなじみなので、どんな計算なのかは問題ないでしょう。
計算の種類 | 表計算ソフトで 使う演算子 |
加算 | + |
減算 | - |
乗算 | * |
除算 | / |
ぺき乗 | ^ |
加算、減算は数学と同じ「+」「-」の記号なので問題はありませんが、乗算、除算、べき乗は数学の時と記号が異なっているので、注意が必要です。乗算は×ではなく、「*」アスタリスク、除算は÷ではなく「/」スラッシュ、べき乗は「^」サーカムフレックスを使って計算します。サーカムフレックスの出し方は、私が使っているキーボードでは、BackSpaceキーの左二つ目にあります。
計算の優先順位
数学と同じように、表計算ソフトにも算術式を計算するときに優先順位があります。計算順序はカッコが最優先で次にべき乗で、次に加算と除算で、次が加算と減算になっています。数学と同じです。
演算の種類 | 演算子 |
括弧 | () |
べき乗演算 | ^ |
乗除算 | *、/ |
加減算 | +、- |
比較演算 | >、<、≧、≦、=、≠ |
括弧は数学だと大括弧、中括弧とありましたが、情報処理試験の表計算では、いわゆる小括弧「()」しか使うことができないようになっています。
では9*(1-2^2)/3^2+13を計算してみるとします。優先順位を意識して最初は括弧の中から計算していきます。
9*(-3)/3^2+13 括弧内を計算した
9*(-3)/9+13 べき乗を計算した
-27/9+13 乗算した
-3+13 除算した
10 加算した
始めは括弧内の計算からします。計算の順位を間違わないようにして計算しましょう。